DEX(分散型取引所)とは？使い方とおすすめDEX比較【Uniswap・SushiSwap】2025年版

「DEXって聞くけど、普通の取引所と何が違うの？」

「Uniswapの使い方がわからない...」

「DEXを使うメリットって何？」

DEX（Decentralized Exchange：分散型取引所）は、中央管理者を介さずに仮想通貨を直接交換できる取引所です。bitFlyerやCoincheckのような中央集権取引所（CEX）とは異なり、スマートコントラクトによって自動的に取引が行われます。

この記事では、DEXの仕組み、使い方、主要DEXの比較、メリット・デメリットまで、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事でわかること

DEXとは何か、基本的な仕組み
CEX（中央集権取引所）との違い
主要DEXの特徴と比較
DEXの使い方（Uniswap実践）
メリット・デメリットとリスク

▶ DeFiの全体像は「DeFi(分散型金融)とは？始め方とリスクを初心者向けに解説」をご覧ください。

第1章：DEXとは

分散型取引所の基本

DEX（Decentralized Exchange）は、ブロックチェーン上で動作する分散型の仮想通貨取引所です。

項目	内容
正式名称	Decentralized Exchange（分散型取引所）
管理者	なし（スマートコントラクトで自動運営）
本人確認	不要
対応通貨	ERC-20などのトークン
取引方式	AMM（自動マーケットメイカー）が主流

CEXとDEXの違い

項目	CEX（中央集権型）	DEX（分散型）
例	Coincheck, bitFlyer, Binance	Uniswap, SushiSwap, Curve
管理者	運営企業	スマートコントラクト
本人確認	必須	不要
資産管理	取引所が保管	自分のウォレット
日本円対応	対応	非対応
取扱通貨	審査を通過した通貨	誰でもトークンを追加可能
取引手数料	固定（0.1%程度）	変動（ガス代+スワップ手数料）

AMM（自動マーケットメイカー）とは

DEXの多くはAMM（Automated Market Maker）という仕組みを採用しています。

従来の取引所では「買いたい人」と「売りたい人」をマッチングさせますが、AMMでは：

流動性プールに2種類のトークンがペアで預けられている
ユーザーはプールと直接取引する
価格は「x × y = k」という数式で自動計算される

これにより、相手を待たずに即座にトークンを交換できます。

第2章：主要DEXの比較

Uniswap（ユニスワップ）

項目	内容
チェーン	Ethereum, Arbitrum, Optimism, Polygon, Base
総ロック額（TVL）	約50億ドル（2024年）
特徴	DEXの代名詞、最大の流動性
手数料	0.05%〜1%（プールによる）
トークン	UNI

Uniswapは最も歴史があり流動性が高いDEXです。多くのトークンはまずUniswapに上場します。

SushiSwap（スシスワップ）

項目	内容
チェーン	Ethereum, Arbitrum, Polygon等
特徴	Uniswapのフォーク、コミュニティ運営
手数料	0.3%
トークン	SUSHI

Curve Finance（カーブ）

項目	内容
チェーン	Ethereum, Arbitrum等
特徴	ステーブルコイン特化、低スリッページ
手数料	0.04%
トークン	CRV

Curveはステーブルコイン同士の交換に特化しており、USDC↔DAI↔USDTなどの交換で最も効率的です。

PancakeSwap（パンケーキスワップ）

項目	内容
チェーン	BNB Chain（旧BSC）
特徴	ガス代が安い、ゲーミフィケーション
手数料	0.25%
トークン	CAKE

DEX比較表

DEX	主要チェーン	強み	向いている人
Uniswap	Ethereum	流動性最大	初心者〜上級者
SushiSwap	マルチチェーン	多機能	中級者
Curve	Ethereum	ステーブル特化	ステーブルコイン運用
PancakeSwap	BNB Chain	低ガス代	コスト重視

第3章：DEXの使い方（Uniswap実践）

準備するもの

MetaMaskなどのウォレット
ETH（ガス代用）
交換したいトークン

ステップ1：ウォレットを接続

Uniswap公式サイトにアクセス
右上の「Connect」をクリック
MetaMaskを選択
ウォレットで接続を承認

ステップ2：トークンを選択

上段：交換元のトークン（例：ETH）
下段：交換先のトークン（例：USDC）
交換する数量を入力

ステップ3：スワップを実行

交換レートとガス代を確認
「Swap」をクリック
MetaMaskでトランザクションを承認
トランザクション完了を待つ

注意点

スリッページ：大きな取引は価格が滑ることがある（設定で調整可能）
ガス代：Ethereumは高い場合がある（L2の利用を検討）
承認（Approve）：初回取引時はトークンの使用許可が必要

第4章：DEXのメリット

1. 本人確認不要

ウォレットを接続するだけで即座に利用開始。個人情報の提供は一切不要です。

2. 資産の自己管理

CEXのように取引所に資産を預ける必要がないため、取引所破綻リスクがありません。

3. 豊富なトークン

CEXに上場していない新しいトークンも取引可能。誰でもトークンをリストできます。

4. 24時間365日稼働

メンテナンスなし。スマートコントラクトが自動で動き続けます。

5. 透明性

全ての取引がブロックチェーン上で公開され、誰でも検証可能です。

6. グローバルアクセス

国籍や居住地による制限がなく、世界中から利用できます。

第5章：DEXのデメリットとリスク

1. ガス代が高い

Ethereumメインネットでは、1回のスワップに数百円〜数千円のガス代がかかることがあります。

対策：Arbitrum、Optimism、PolygonなどのL2を使用する

2. 日本円に直接換金できない

DEXでは日本円での入出金ができません。

対策：DEXで交換後、CEXに送金して日本円に換金

3. スキャムトークンのリスク

誰でもトークンを作成・リストできるため、詐欺トークンが存在します。

対策：公式サイトからコントラクトアドレスを確認

4. スマートコントラクトリスク

DEX自体がハッキングされる可能性があります。

対策：監査済みの大手DEXを使用、分散投資

5. インパーマネントロス

流動性を提供する場合、価格変動で損失が発生することがあります。

▶ 詳細は「インパーマネントロスとは？計算方法と対策を図解で解説」をご覧ください。

第6章：DEXを安全に使うコツ

1. 公式サイトをブックマーク

フィッシングサイトを避けるため、必ず公式URLからアクセスしましょう。

Uniswap: https://app.uniswap.org/
SushiSwap: https://www.sushi.com/
Curve: https://curve.fi/

2. 少額から始める

最初は少額で操作に慣れてから、徐々に取引額を増やしましょう。

3. ガス代を確認

混雑時はガス代が高騰します。急ぎでなければ空いている時間帯を狙いましょう。

4. Revokeを定期的に実行

使わなくなったトークンの承認（Approve）は取り消しましょう。

5. ハードウェアウォレットを使う

大きな資産を扱う場合は、ハードウェアウォレットの使用を推奨します。

第7章：L2 DEXの活用

ガス代を節約するなら、レイヤー2（L2）のDEXがおすすめです。

L2チェーン別おすすめDEX

L2チェーン	おすすめDEX	特徴
Arbitrum	Uniswap, GMX	流動性豊富
Optimism	Uniswap, Velodrome	OPトークン報酬
Base	Uniswap, Aerodrome	Coinbase運営
Polygon	QuickSwap, Uniswap	ガス代最安

▶ L2の詳細は「Arbitrumとは？使い方・ブリッジ方法・おすすめDeFiを解説」をご覧ください。

まとめ：DEXで自由な取引を

DEXは中央管理者のいない分散型取引所
本人確認不要、ウォレット接続だけで利用開始
Uniswapが最大手、用途に応じて他のDEXも活用
ガス代節約にはL2の利用がおすすめ
スキャムトークンに注意、セキュリティ対策を忘れずに

DEXを使いこなせば、CEXでは取引できない多様なトークンにアクセスでき、DeFiの世界が大きく広がります。

※この記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。DeFiには元本割れを含むリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。

最終更新日：2025年12月