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DeFi(分散型金融)とは?始め方とリスクを初心者向けに解説【2025年版】

「DeFiって最近よく聞くけど、一体何なの?」

「銀行を使わずにお金を増やせるって本当?」

「始めてみたいけど、危なくないの?」

DeFi(ディーファイ)は、仮想通貨の世界で最も革新的な分野の一つです。銀行や証券会社といった従来の金融機関を介さずに、ブロックチェーン上で直接金融サービスを利用できる仕組みとして、世界中で急速に普及しています。

しかし、高いリターンの裏には相応のリスクも存在します。DeFiを始める前に、その仕組みとリスクを正しく理解することが重要です。

この記事では、DeFiの基本的な概念から、具体的な始め方、主要なサービス、リスクと対策まで、12,000字超のボリュームで徹底解説します。

この記事でわかること

  • DeFiとは何か、従来の金融との違い
  • DeFiの主要なサービス(DEX、レンディング、イールドファーミング等)
  • DeFiを始めるための準備と手順
  • 知っておくべきリスクとその対策
  • 初心者におすすめのDeFiプロトコル

▶ 仮想通貨投資の全体像を知りたい方は「【2025年最新】仮想通貨投資入門|初心者が知るべき基礎知識と始め方完全ガイド」をご覧ください。


第1章:DeFiとは何か

DeFiの定義

DeFi(Decentralized Finance、分散型金融)とは、ブロックチェーン技術を活用した、中央管理者のいない金融サービスのことです。銀行、証券会社、保険会社といった従来の金融機関(CeFi = Centralized Finance、中央集権型金融)を介さずに、金融取引を直接行うことができます。

従来の金融(CeFi)との違い

比較項目従来の金融(CeFi)DeFi
管理者銀行・金融機関なし(スマートコントラクト)
利用資格口座開設・審査が必要ウォレットがあれば誰でも利用可能
営業時間平日の限られた時間24時間365日
透明性内部プロセスは非公開すべてブロックチェーン上で公開
国境国ごとに規制が異なるグローバルにアクセス可能
取引速度数日かかることも数秒〜数分
本人確認必須(KYC)不要(匿名でも利用可能)

DeFiを支える技術

スマートコントラクト

DeFiの核心にあるのはスマートコントラクトです。これは、契約条件をプログラムコードで記述し、条件が満たされると自動的に実行される仕組みです。

例えば、「Aさんが100ドルを預けたら、年利5%の利息を毎日自動で支払う」というルールをコードで記述できます。銀行員が介在しなくても、すべてが自動で処理されます。

▶ スマートコントラクトについては「イーサリアム(ETH)とは?スマートコントラクトの仕組みと投資価値」で詳しく解説しています。

ブロックチェーン

DeFiのほとんどは、イーサリアムをはじめとするブロックチェーン上で動作しています。すべての取引履歴がブロックチェーンに記録され、誰でも検証できます。

DeFiの市場規模

DeFiプロトコルに預けられている総資産(TVL:Total Value Locked)は、2025年現在で数十兆円規模に達しています。2020年の「DeFiサマー」以降、急速に成長しました。


第2章:DeFiの主要なサービス

1. 分散型取引所(DEX)

DEX(Decentralized Exchange)とは、中央管理者なしで仮想通貨を交換できる取引所です。

代表的なDEX

  • Uniswap:イーサリアム上で最大のDEX
  • SushiSwap:Uniswapのフォークから発展
  • Curve:ステーブルコインの交換に特化
  • PancakeSwap:BNB Chain上で人気

DEXの仕組み(AMM)

従来の取引所は、買い手と売り手の注文をマッチングする「オーダーブック」方式です。一方、多くのDEXはAMM(Automated Market Maker、自動マーケットメイカー)方式を採用しています。

AMMでは、「流動性プール」と呼ばれるトークンのプールを使って取引が行われます。ユーザーは流動性プールに対して直接取引し、価格は数学的な公式(例:x × y = k)によって自動的に決定されます。

DEXのメリット・デメリット

メリット:

  • 本人確認(KYC)不要
  • 自分のウォレットから直接取引(資産を預けない)
  • 取引所のハッキングリスクがない
  • 新しいトークンが早く上場される

デメリット:

  • ガス代(手数料)がかかる
  • スリッページ(価格のズレ)が発生することがある
  • 操作が中央集権取引所より複雑

2. レンディング(貸し借り)

DeFiレンディングとは、仮想通貨を貸し出して利息を得たり、担保を預けて仮想通貨を借りたりできるサービスです。

代表的なレンディングプロトコル

  • Aave:最大手のレンディングプロトコル
  • Compound:レンディングの先駆け的存在
  • MakerDAO:DAI(ステーブルコイン)の発行元

レンディングの仕組み

貸す側(Lender):

  1. 仮想通貨をプロトコルに預ける
  2. 預けた資産に応じて利息を受け取る(年利数%〜10%以上のことも)
  3. いつでも引き出し可能

借りる側(Borrower):

  1. 担保として仮想通貨を預ける(借りたい額の150%〜200%程度)
  2. 担保を元に仮想通貨を借りる
  3. 利息を払いながら、任意のタイミングで返済

なぜ借りるのか?担保を売却せずに資金を得られるため、「課税を避けたい」「価格上昇を期待している」場合などに利用されます。

3. イールドファーミング

イールドファーミング(Yield Farming)とは、DeFiプロトコルに流動性を提供することで報酬を得る活動です。「流動性マイニング」とも呼ばれます。

イールドファーミングの仕組み

  1. DEXの流動性プールに2種類のトークンをペアで預ける
  2. 取引が行われるたびに取引手数料の一部を報酬として受け取る
  3. 加えて、プロトコルのガバナンストークンが付与されることも

年利(APY)は数%〜数百%と幅広く、リスクとリターンは比例します。

インパーマネントロス(変動損失)

流動性提供にはインパーマネントロスというリスクがあります。これは、預けた2つのトークンの価格比率が変動した場合に発生する損失です。

例えば、ETHとUSDCを同額で預けた後、ETHの価格が大幅に上昇すると、単純にETHを保有していた場合と比べて利益が少なくなります。ただし、取引手数料収入がこの損失を上回れば、トータルではプラスになります。

4. ステーキング

DeFiにおけるステーキングには複数の意味がありますが、主に以下の2つがあります:

ネットワークステーキング

イーサリアムなどのProof of Stakeブロックチェーンで、トークンをロックしてネットワークの検証に参加し、報酬を得る。

DeFiステーキング

特定のプロトコルにトークンをロックすることで、報酬やガバナンス権を得る。

5. ステーブルコイン

ステーブルコインとは、価格が米ドルなどの法定通貨に連動するように設計された仮想通貨です。DeFiの基軸通貨として機能しています。

主なステーブルコイン

  • USDT(Tether):最も利用されているステーブルコイン
  • USDC:Circle社が発行、規制に準拠
  • DAI:MakerDAOが発行、分散型ステーブルコイン

第3章:DeFiの始め方

ステップ1:ウォレットを準備する

DeFiを利用するには、非カストディアルウォレットが必要です。取引所のウォレットではなく、自分で秘密鍵を管理するウォレットです。

おすすめウォレット:

  • MetaMask:最も人気のあるイーサリアム系ウォレット
  • Trust Wallet:マルチチェーン対応
  • Rabby:セキュリティ重視の新興ウォレット

▶ ウォレットの詳細は「仮想通貨ウォレットとは?種類・選び方・おすすめを徹底解説」をご覧ください。

ステップ2:仮想通貨を用意する

DeFiを利用するには、まず仮想通貨が必要です。

  1. 国内取引所で仮想通貨(ETH等)を購入
  2. 購入した仮想通貨を自分のウォレット(MetaMask等)に送金

▶ 取引所については「【2025年版】仮想通貨取引所おすすめランキング」をご覧ください。

ステップ3:ネットワークを設定する

イーサリアムのメインネット以外にも、手数料が安い「レイヤー2」や他のチェーンでDeFiを利用できます。

主なネットワーク:

  • Ethereum(メインネット):最も多くのDeFiが存在、ただしガス代が高い
  • Arbitrum:イーサリアムのレイヤー2、低コスト
  • Optimism:同じくレイヤー2
  • Polygon:サイドチェーン、非常に低コスト
  • BNB Chain:Binanceのチェーン

MetaMaskにこれらのネットワークを追加することで、それぞれのDeFiにアクセスできます。

ステップ4:DeFiプロトコルに接続する

  1. 利用したいDeFiプロトコルのサイトにアクセス(例:uniswap.org)
  2. 「Connect Wallet」でMetaMaskを接続
  3. 接続を承認
  4. 取引やステーキングを実行

ステップ5:トランザクションを承認する

DeFiで操作を行うと、ウォレットでトランザクションの承認を求められます。このとき、ガス代(手数料)がかかります。

ガス代はネットワークの混雑状況によって変動します。急いでいない場合は、ガス代が安い時間帯を狙うと節約できます。


第4章:DeFiのリスク

DeFiには高いリターンの可能性がありますが、同時に重大なリスクも存在します。

1. スマートコントラクトリスク

DeFiはスマートコントラクトで動作しますが、コードにバグや脆弱性があると、ハッカーに悪用される可能性があります。

過去に数千億円規模のハッキング被害が発生しており、DeFiにおける最大のリスクと言えます。

対策:

  • 歴史が長く、監査を受けているプロトコルを選ぶ
  • 新しいプロトコルには少額から試す
  • 一つのプロトコルに資産を集中させない

2. ラグプル(詐欺)

ラグプル(Rug Pull)とは、開発者が突然プロジェクトを放棄し、ユーザーの資金を持ち逃げする詐欺です。

対策:

  • 匿名チームのプロジェクトは避ける
  • 高すぎるAPY(年利数千%など)は疑う
  • 十分な調査(DYOR)を行う

3. インパーマネントロス

流動性提供を行う場合、価格変動により損失が発生するリスクがあります。特にボラティリティの高いトークンペアでは注意が必要です。

4. 清算リスク

レンディングで仮想通貨を借りている場合、担保の価値が下がると清算(強制売却)される可能性があります。

対策:

  • 担保率に余裕を持たせる
  • 価格アラートを設定する
  • 急落時に対応できる準備をしておく

5. ブリッジリスク

異なるブロックチェーン間で資産を移動する「ブリッジ」は、ハッキングの標的になりやすいです。過去に数千億円規模の被害が発生しています。

対策:

  • 信頼性の高いブリッジを使用する
  • 大きな金額は分割して送る

6. 規制リスク

DeFiは規制のグレーゾーンにあります。将来的に規制が強化され、特定のサービスが利用できなくなる可能性があります。

7. ガス代の高騰

イーサリアムのメインネットでは、ネットワークが混雑するとガス代が高騰します。少額の取引では手数料負けする可能性があります。

対策:

  • レイヤー2(Arbitrum、Optimism等)を利用する
  • ガス代が安い時間帯に取引する

第5章:初心者におすすめのDeFi

低リスクで始めたい方

Aave(レンディング)

最も歴史が長く、信頼性の高いレンディングプロトコル。ステーブルコインを預けて年利数%を得るのが、比較的低リスクな入門方法です。

Lido(ステーキング)

イーサリアムのステーキングを簡単に行えるプロトコル。ETHを預けてstETHを受け取り、ステーキング報酬(年利約3〜5%)を得られます。

DEXを試したい方

Uniswap

最も利用されているDEX。シンプルなインターフェースで初心者でも使いやすいです。

手数料を抑えたい方

Arbitrum / Optimism上のDeFi

AaveやUniswapはレイヤー2にも対応しています。イーサリアムのメインネットより大幅に安いガス代で利用できます。


第6章:DeFiと税金

DeFiで得た利益も、当然課税対象です。

課税されるタイミング

  • DEXでのスワップ(交換):利益確定
  • レンディング利息の受け取り:受取時点の時価で所得
  • イールドファーミング報酬:受取時点の時価で所得
  • ステーキング報酬:受取時点の時価で所得
  • 流動性提供の解除:利益が発生していれば課税

注意点

  • DeFiの取引履歴は複雑になりやすく、計算が困難
  • 専用の計算ツール(Cryptact、Gtax等)のDeFi対応を確認
  • 不明な点は税理士に相談

▶ 税金の詳細は「仮想通貨の税金・確定申告|計算方法と節税対策【2025年版】」をご覧ください。


第7章:DeFiの将来性

成長の余地

DeFiのTVL(預かり資産)は数十兆円規模ですが、世界の金融資産全体と比較するとまだ微々たるものです。従来の金融サービスがDeFiに移行すれば、成長余地は非常に大きいと言えます。

進化し続けるテクノロジー

  • レイヤー2の普及:手数料問題の解決
  • アカウント抽象化:ウォレットの使い勝手向上
  • ゼロ知識証明:プライバシーとスケーラビリティの両立
  • RWA(Real World Assets):不動産や債券などの現実資産のトークン化

規制との共存

DeFiは規制のグレーゾーンにありますが、規制当局との対話が進んでいます。規制に準拠した「許可型DeFi」や、機関投資家向けDeFiも登場しています。


まとめ:DeFiを始める前に

  1. 従来の金融とDeFiの違いを理解する
  2. まずは非カストディアルウォレットを準備する
  3. 少額から始めて操作に慣れる
  4. リスクを正しく理解する(スマートコントラクト、詐欺、清算など)
  5. 歴史と実績のあるプロトコルを選ぶ
  6. 分散投資を心がける

DeFiは仮想通貨の世界で最も革新的な分野の一つですが、従来の金融と比べてリスクも高いです。失っても困らない金額で始め、経験を積みながら徐々に投資額を増やしていくことをおすすめします。


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※この記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。DeFiには元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。

最終更新日:2025年12月

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